痛みと快楽 - ヒットするゲーム制作者のあなたへ…ゲームのしくみ・メルマガ公開ブログ
ヒトラーとマザー・テレサの行動原理は、実は同じである!
と言ったら、あなたは驚くでしょうか?
実は、同じなんです。
ヒトラーとマザー・テレサの行動原理は、実は同じである!
と言ったら、あなたは驚くでしょうか?
実は、同じなんです。
ヒトラーにとっては、ユダヤ人が幅をきかせることが痛みだった。
ユダヤ人を排斥し、ドイツ人で第3帝国を作ることが快楽だった。
マザーにとっては、人々が愛を感じずに死んでいくのが痛みだった。
愛を受けられず、自分は必要のない人間だと思う人々の手を
握ってあげることが、快楽だったのです。
フロイトによると、人の行動の根本原理は「痛みと快楽」にあると言います。
赤ちゃんは生まれたとき、頭にOS(オペレーティング・システム)を
持っていますが、OSの機能は、
「痛みを避けて、快楽を得ようとする」
これしかありません。
(呼吸や内臓制御の自律的機能は別とします)
ここに、「しくみ君」という赤ちゃんがいるとします。
"負のムードとセクシュアリティ"コントロール中毒者の不安
しくみ君は、テーブルの上をハイハイしていました。
あー、危ない! そんなところをハイハイしてたら落ちるよ!
ゴッ! ギャアアアア!!
落ちちゃった! だからいわんこっちゃない...。
しくみ君のOSは、痛みの原因を探そうとします。
OSは、直前の瞬間になにが起こったか?
そして、目の前になにがあったか?
を思い出します。
なぜ直前の瞬間になにが起こったか、なのか?
それはずっと前の過去にあったことが原因だとすると、
あらゆることが原因になってしまいますね。
お母さんのおなかの中にいたとき、親戚の子がおなかをバーン! と
叩いたのが原因?
いや、そうじゃない。
高いところをハイハイしていたら、目の前が急に変わった。
いつもと違うことをしていたら痛かった。
これが原因だ!
では次に、なぜ目の前になにがあったか、なのか?
例えば遠いアメリカで交通事故があって、それが痛みの原因だとすると、
どんなことでも痛みの原因になってしまうからです。
頭が痛くなったとき、目の前に青いじゅうたんがあった。
青いじゅうたん、これが原因だ!
しくみ君は学習しました。
結果、青いじゅうたん恐怖症になってしまいました。
数日後...。
しくみ君は、こりずにまたテーブルの上をハイハイしていました。
そしてまた落ちました。
ゴン! 痛えええーーーー!!
しくみ君のOSは混乱します。
「青いじゅうたんは避けた。しかしまたこの痛みだ。なぜ?」
OSは原因を探ろうとします。
ここで、人間の脳は「汎化現象」という機能を発動します。
つまり、痛みを受けたとき、そこに共通のものはなんだったのか?
それを探ろうとするわけです。
「テーブルの上を歩いていた。それは痛くない。
そのあとだ。落ちたら、痛かった。落ちたことが原因なのだ!」
しくみ君は再度学習しました。
青いじゅうたん恐怖症は一瞬で解かれ、高いところに痛みを
感じるようになりました。
実は、人の学習機能とは、これだけの話であり、
恐怖症というのも、その恐怖の本来の原因がわかれば、
一瞬で解かれるものなんですね。
「好き嫌い」の構築もこのOSの機能によるものだし、
行動原理もこれなんです。
「人の性格」は、この「痛みと快楽」の学習による行動様式の
構築の結果だと言えます。
これがわかっていると、ゲームに非常に応用しやすいんです。
痛みを受ける(ダメージを受ける、敗北する)原因・パターンというものを
認識させる。
そうすれば、人は再挑戦を何度でもするようになります。
(=ハマるゲームにつながる)
また、恐怖の対象をパターン認識するように導けば、緊張の感情を
生み出すことができます。
(例えば、音やキャラクタなどで、緊張の前兆を警告するなど)
快楽になるもの(得点、新しいグラフィック、勝利、有利な展開)を
パターン認識させる。
そうすれば、人はそれを求めてゲームを意欲的に進めていくように
なります。
(落ちているお金、アイテムは非常に強い快楽です。だからものを
たくさん拾うゲームは面白くなりやすい)
この「痛みと快楽」は応用範囲が広いので、また別の機会に
詳しく説明しますね。
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